森林の水源涵養機能
森林の水源涵養機能の紹介
・緑のダム
森林の土壌が発達している場合、森林土壌では生物遺体の分解過程でできる隙間の
多い団粒構造が発達している。また、土壌動物も豊富でその活動孔や根の腐朽した跡
の孔も多く、水をよく浸透させる。
土の中へ浸透した水は、一部が植物の蒸散に使用される。その他の部分は土壌中を
ゆっくり移動し、徐々に河川を出て、あるいは地下水に加わる。
したがって、降雨直後に河川は急増水することなく、また晴天が続いても容易に渇
水しない。
・水質浄化
森林土壌の流出水に含まれる窒素化合物は、重金属の濃度が確実に低下する。一方、
流出水に含まれる岩石由来のミネラル類の濃度が高まる。
以上の効果は、落葉の分解がスムーズで、現存量が大きな低木層も発達した壮齢林
で効果的である。