森林・林業

森林・林業を学んで感じたことや考えたことを書きます。

林業に就く前に知ってほしいこと

林業に就く前に知ってほしいこと  ※特に現場作業員を志望する方へ

林業は大変危険な仕事であるということである。

林業の現場は森林の中であり、作業は木を切ったり、機械を操作したりと体を動かすことがメインになってくる。

そのため、『体を動かすことが好きだ!』、『自然が好きだ!』という人にはうってつけの仕事だろう。

しかし、林業は自然を相手にし、人の手でおこなうため、一歩間違えば命を失う可能性もある。

そして、厚生労働省が公表しているデータを見れば、林業がいかに危険であるかを実感できると思う。

では、平成29年度における死傷災害発生状況(死亡災害および休業4日以上の死傷災害)を見てみよう。

全産業の死傷者数は120,460人で、そのうち林業は1,314人である。一般的に危険と思われる建設業では15,129人となっている。

この数字だけを見れば、そこまで林業は危険ではない、むしろ建設業よりよっぽど安全な仕事であると思うかもしれない。

ここでこの数字を別の角度から見てみよう。

平成29年度の死傷者数を年千人率(年千人率とは、労働者1,000人あたり一年間に発生する死傷者数のこと)にして見た場合、全産業の平均は2,2人、建設業は4,5人となる。そして、林業はなんと32,9人である。

この32,9という数字は明らかに異常である。全産業の平均の約15倍、建設業の7,3倍である。

このことから言えることは、自分が配属された作業現場で一緒に働いている仲間あるいは自分が死ぬかもしれないし、大怪我をするかもしれないということである。

この事実を踏まえて、よく考えてから林業に就いてほしい。